










島崎藤村による『千曲川のスケッチ』の複刻版。初出は「中学世界」で明治44年6月から大正元年8月(うち明治44年12月から45年2月まで休載)まで12回にわたり連載されています。その後、大正元年12月に佐久良書房から刊行、こちらの複刻版はこの大正元年・佐久良書房版を底本としています。
年少の友人・吉村樹にあてた文章群とした体裁で書かれているもので、身辺雑記のような文章、随筆、感想、紀行文のような多岐にわたる種類の文章が全12章収録されています。藤村は明治32年に小諸義塾へ赴任し、そこから7年間、小諸で生活しましたが、この小諸時代は藤村にとって詩から散文への転換期と重なります。この『千曲川のスケッチ』は、小諸・千曲川流域の自然と生活をさまざまな角度で描く、散文の習作集でもありました。小諸を中心とする北佐久を舞台に、季節のめぐりとそれに伴う自然の変化、その移ろいへの哀歓がつづられています。
■商品詳細
タイトル :千曲川のスケッチ(左久良書房版)
著者 :島崎春樹(島崎藤村)
編集発行 :日本近代文学館
初版発行 :大正元年12月15日 初版印刷
大正元年12月20日 出版
復刻版発行 :昭和59年11月20日印刷
昭和59年12月1日発行
(初刷)
サイズ :約115×155mm
付属品 :カバー、輸送用保護箱
状態 :経年のスレ・ヤケ・シミあり
カバー全体シミ強
※ご注文の前後によっては売り切れが生じる可能性があります。ご了承ください。