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葉山嘉樹による長編小説「海に生くる人々」単行本の復刻版。大正12年の第一次共産党事件により検挙され検閲を受けながら書いた本作はしばらく日の目を見ることはなく、大正15年になってからやっと改造社から刊行されます。本書刊行は短編小説「淫売婦」の大きな反響が契機となったともされています。ぜひ「淫売婦」等の短編小説も読んでみてくださいませ。
「海に生くる人々」は石炭船を舞台にさまざまなタイプの海上労働者を描いた作品。搾取されつつ生きていた彼らが、やがて人間的正義と階級意識とにめざめて団結し、闘争に立ち上がっていく姿が描かれています。悲惨な暗い題材でありながら、作品全体としては陰惨な雰囲気というよりも美しい抒情詩を思わせるような輝きがあるのが特徴。ユーモアを含むリアリズムを基調とした新しい表現、ロマンチックな心情告白を通し、労働者たちの鬱憤する暗い感情と反抗、自由への強い願望が描かれた本作は、日本の社会主義文学における最も芸術的に優れた作品の一つとされています。また、大正期労働文学の完成形であり、日本プロレタリア文学成立の記念碑的名作として、小林多喜二や黒島伝治ら、後続するプロレタリア作家たちに大きな影響を与えことも重要な点です。
装丁は四六判並製のアンカットフランス装。
■商品詳細
タイトル :海に生くる人々(改造社版)
著者 :葉山嘉樹
編集発行 :日本近代文学館
初版発行 :大正15年10月15日印刷
大正15年10月18日発行
復刻版発行 :昭和44年9月
サイズ :約140×195mm
付属品 :輸送用保護箱
状態 :経年のスレ・ヤケ・シミあり
アンカット本(未カット)
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