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永井荷風の長編小説『腕くらべ』の複刻版。雑誌「文明」にて大正5年8月から大正6年10月にかけて連載され、初版は大正6年12月に十里香館から刊行されています。
本書は十里香館から刊行された私家版を底本にしています。このときの私家版は50部だけ印刷され知人に配られたもの。発禁となる恐れのある箇所を削除した流布版が大正7年2月に新橋堂から刊行されており、戦前はこの流布版が広く読まれていたそうです。戦後となって私家版修訂版が荷風全集刊行会によって刊行され、現在ではこの私家版修訂版が読まれることが多くなっています。
「腕くらべ」は荷風中期の代表作であり、新橋の芸妓駒代を主人公に、彼女をめぐるさまざまの男性を通して当時の風俗を描いた、近代花柳小説の代表作でもあります。エロティックな描写に注目が集まりがちですが、荷風文学特有の文明批評や、季節の推移を感じさせる年中行事や風俗の描写とそこに漂う詩情が感じられる、荷風文学のエッセンスが凝縮された一作でもあります。
■商品詳細
タイトル :腕くらべ(私家版)
著者 :永井荷風
編集発行 :日本近代文学館
初版発行 :大正6年12月
復刻版発行 :昭和44年4月
サイズ :約130×195mm
付属品 :輸送用保護箱
状態 :経年のスレ・ヤケ・シミあり
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