坂口安吾のエッセイ集『日本文化私観』の複刻版。初版は昭和18年に座右宝刊行会から刊行されています。収録作品は下記。
・日本文化私観
・青春論
・FARCEに就て
・大井広輔という男 並びに注文ひとつの事
・文学のふるさと
・長島の死
・附 エスキス・スタンダール(長島萃)
藁半紙に刷られた極めて質素な装丁造本です。というのも、刊行された昭和18年は物資が行き渡らなくなり始めた太平洋戦争の真っ最中でした。にもかかわらず、表題作「日本文化私観」で安吾は、ネオンサインを愛し、西洋風の安直なバラックを擁護、奈良や京都の寺が焼けても一向構わぬと豪語します。伊勢神宮や桂離宮に新たな美を発見し、日本の知識人に大きな影響を与えた建築家ブルーノ・タウトの同名の書のパロディとして書かれたこのエッセイは、当時すでに言論統制や時代思潮の圧力が高まっていた昭和18年において、安吾らしい破天荒な舌鋒だったと言えるでしょう。
このほか、青春の切なさや悲しみをうたった「青春論」、安吾の文学宣言とも言える「文学のふるさと」など、戦後を代表する作品となった「堕落論」へと通ずる作品が収録されています。なお、巻末に収録された「エスキス・スタンダール」は安吾の友人でありライバルでもあった長島萃の遺稿。この長島についての文章「長島の死」が並べて収録されています。
■商品詳細
タイトル :日本文化私観(座右宝刊行会版)
著者 :坂口安吾(sakaguchi ango)
編集発行 :日本近代文学館
初版発行 :昭和18年11月15日印刷
昭和18年11月19日発行
復刻版発行 :昭和44年9月
サイズ :約130×180mm
付属品 :カバー、輸送用保護箱
状態 :経年のスレ・ヤケ・シミあり
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