濱田廣介(以降、浜田広介と表記)の第一創作集『椋鳥の夢』の複刻版。初版は新生社から大正10年に刊行されています。収録作品は下記。
・椋鳥の夢
・ひかり星
・ほろほろ鳥
・雨と風
・呼子鳥
・蜻蛉の小太郎
・一つの願ひ
・燕と野鼠の子
・小鴉の手紙
・黄金の稲束
・三日目の椎の實
・花びらの旅
・晝の花夜の花
・青い蛙
・お日さまと娘
・お月様と鯉の子
・ある夜のキューピー
・ゐない母さん
・寝䑓の子と星
・お糸小糸
・二つの泉
・ユダヤの娘
二十篇の創作と二篇の翻訳、九篇の童謡が収録されています。広介が早稲田大学在学中の二十四歳の時に書いたデビュー作「黄金の稲束」を含む、「広介童話」形成期にあたる初期の作品集です。本書収録作品の大部分は児童雑誌「良友」に発表したもの。編集長中村勇太郎から編集責任者を引き継いだ広介は、「良友」の毎号に創作童話、創作童謡を発表していました。
日本児童文芸家協会初代理事長をつとめたことでも知られる広介は、坪田譲治、小川未明とともに「児童文学界の三種の神器」と呼ばれた児童文学作家の第一人者のひとり。広介の作品は「広介童話」と呼ばれ、小学校低学年向けの平易な語り口と純朴で心を打つ内容で、教科書や絵本で親しまれています。代表作『泣いた赤鬼』にあらわれているように、人々から恐れられ嫌われる者達、社会的に弱い立場の者に温かい目を向けた作風が特徴。最初の童話作品「黄金の稲束」が大阪朝日新聞の懸賞に一等入選した際も、選者の巌谷小波よりその善意性を激賞され、善意の精神は広介の創作の拠であり続けました。初期作には、この小波のお伽噺による説話性の影響が強く見られつつ、そこにアンデルセンから影響を受けた詩情と宗教性、さらに春秋社でその全集の校正に携わったトルストイから得た善意性が織り合わされ「広介童話」ひいては日本童話の独自なメルヘンが生まれています。
■商品詳細
タイトル :椋鳥の夢(新生社版)
著者 :小川未明
編集発行 :日本近代文学館
初版発行 :大正10年5月15日印刷
大正10年5月19日発行
復刻版発行 :昭和44年4月
サイズ :約130×195mm
付属品 :函、輸送用保護箱
状態 :経年のスレ・ヤケ・シミあり
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