鷹野つぎによる随筆集。
鷹野つぎは女学校時代から「女子文壇」「新声」等に投稿をしていた文学少女でしたが、本格的に創作活動を始めたのは、結婚、夫の転勤に伴って繰り返す移住のあと、東京に定住するようになった27歳の頃。島崎藤村が創刊した婦人雑誌『処女地』の同人となり主に小説の分野で活躍しました。
しかし、創作にはげむ一方、夫の失業や自身の結核闘病という苦労も絶えなかったつぎ。本書は特に、四年にわたって入院していたサナトリウムの床で書かれた随筆を主に収録しています。同じ入院患者とのやりとりや、病床での読書の感想をまとめた「読書余録」など。本書序文によれば「病床で執筆することは、好き嫌いを思う以上に、一種の執着によるものだということを痛感した」とあります。
本書刊行は退院後のことですが、つぎの病状は回復することなく、刊行の3年後、1943年(昭和18年)に亡くなっています。亡くなるまでの間にも多くの作品を書き残していることからも、つぎの創作への「執着」を感じられます。
■商品詳細
タイトル :幽明記
著者 :鷹野つぎ(Takano Tsugi)
発行所 :古今書院
発行年月日 :昭和15年4月5日 印刷
昭和15年4月9日 発行
サイズ :約150×195mm
付属品 :函
状態 :経年のスレ・ヤケ・シミあり
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